2024/07/05
数カ月にわたり、むし歯や歯周病のお話をお届けしてきましたが、今回はまた別の観点から、お口の健康についてのお話をしたいと思います。
みなさんは、「オーラルフレイル」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
オーラル=口腔
フレイル=衰え
つまり「口腔機能の低下」という意味です。
普段何気なく食べたり飲んだりしていますが、「唇」「舌の先」「舌の奥」などを器用に動かすことで一連の「食べる」「飲む」という一連の動作を行っています。
この動作が、加齢による衰えで、スムーズに行えない状態を、「オーラルフレイル」と呼びます。
いつでも、いつまでも元気でおいしく食べられるお口でいたいですね!
「かたいものが食べづらい」
「よくむせる」
「口の乾きが気になる」
「飲み込みにくい」
「滑舌が悪くなった」
など、の症状がある方は、一度歯科医院でご相談ください。
また、口腔機能の低下は、ご高齢の方のみの問題ではなく、お子様にもみられる問題です。
お子様の場合は、お口がいつも開いている、いわゆる「お口ぽかん」などがそれに当たります。
平常時に唇がきちんと閉じていないと、口腔内が乾燥し、むし歯や歯周病のリスクが高まったり、歯列にも悪影響を与えることがあります。
今日は、口腔機能低下の予防・改善に役立つ2つの体操をご紹介します。
是非、日常生活に取り入れてみてください!
①パタカラ体操(口腔内の乾燥やむせが気になる方におススメ)
体操の前に…「パパパパパパ」、「タタタタタタ」、「カカカカカカ」とそれぞれ1秒間で6回以上言える状態が理想的です!(簡単にできそうで、意外とできないです。チャレンジしてみてください。)
※体操の際は、唇や舌の動きに意識を向け、大きく動かして発音しましょう!
ポイント☆ 「パ」…唇を閉めて破裂させるように
「タ」…舌の先をキレよく動かして
「カ」…舌の奥をのどに押し付けるように
「ラ」…舌先を前歯の裏につけ、丸めて
②あいうべ体操(お口ぽかんの方におススメ)
ポイント☆ 「あ」…口を円形に、のどの奥が見えるまで開いて
「い」…前歯が見え、首の筋肉の筋が浮き出るぐらいまで
「う」…唇をとがらせて、思い切り前へ突き出して
「べ」…舌をあご先まで届けるつもりでしっかりと出して
※10回を1セット、1日3セット程度が目安
これらの体操は、お口の周りや舌の筋肉を鍛えることで、自然に鼻呼吸ができるよう促したり、唾液の分泌量が増えたりします。そのため、口臭や歯周病の改善はもちろん、感染症対策やアレルギー症状の緩和にも効果的と言われています。
また、美容の面でも、しわの改善や小顔効果が期待できますよ!
是非、毎日の生活に、楽しく取り入れてみてください!